大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和39(あ)1506 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人尾関闘士雄の上告趣意一(上告趣意補充を含む)及び二について。

道路運送法は、道路運送事業の適正な運営及び公正な競争を確保するとともに、

道路運送に関する秩序を確立することにより道路運送の総合的な発達を図り、もつ

て公共の福祉を増進することを目的とするものであり、同法が自動車運送事業の経

営を各人の自由に放任することなく、特に免許制を採用し、一定の免許基準の下に、

免許を受けてはじめて適法にこれを経営し得るものとしているのは、わが国の道路

運送の実情に照らし、あながち不合理な制限禁止を定めたものということができな

い。ところで、自家用自動車の有償運送行為を一般の自由に放任するときは、無免

許営業に対する取締の実効を期し難く、道路運送に関する秩序の確立に支障を来た

し、ひいて公共の福祉が害される虞れがないとはいえない。それ故、同法一〇一条

一項が自家用自動車を有償運送の用に供することを禁止しているのも、公共の福祉

の確保のためにやむを得ない制限禁止と解されるのであつて、同条項及びその罰則

である同法一二八条の三の各規定が憲法二二条一項に違反するものでないことは、

既に当裁判所の判例(昭和三五年(あ)第二八五四号、同三八年一二月四日大法廷

判決、集一七巻一二号二四三四頁)の趣旨とするところでもあるから、所論は、い

ずれも理由がない(なお、所論二に引用の判例は、事案を異にする本件には適切で

ない)。

同三について。

所論は、原審の認定にそわない事実を前提とする単なる法令違反の主張であつて

(なお、引用の判例は、事案を異にする本件には適切でない)、適法な上告理由に

当らない。

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また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和三九年一二月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

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